本の紹介
本書は、企業の公式SNSアカウント運営において「中の人」と呼ばれる“担当者の人となり・発信スタイル”が、いかにして企業のファンを生み出し、維持していくかを、6社(セガグループ、東急ハンズ、キングジム、井村屋、タカラトミー、タニタ)それぞれの実践事例をインタビュー形式で深掘りしています。
いわゆる「拡散」「売り切り」型の投稿ではなく、「人としてのつながり」「信頼・共感」をベースにした“コミュニケーション型”のSNS運用に着目しており、フォロワー一人ひとりとの接点を丁寧に設計している点が本書の特徴です。
また、巻末にはファンベース・マーケティングの視点で知られる 佐藤尚之 氏との座談会も収録されており、なぜ企業SNSで「ファン」が生まれるのか・企業が人として「愛される」ためにどう発信すべきかといった、実務者にとって非常にリアルな問いが投げかけられています。
特に、ユーザー様がこれまで「WEB集客教育」「動画編集マニュアル」「法律コラム」「リフォーム・ウェルネス系コンテンツ」など、発信・集客を意識されてきたことを拝見すると、本書の「“中の人”としてのスタンス」「フォロワーを巻き込む日常感・共感投稿」「ゆるさと真剣さのバランス」といった要素は、まさにご自身の発信活動にも応用できるものだと思われます。
目次
- 序章 今こそ企業は人気SNS「中の人」に学べ
第1章 「中の人」が語る人気SNSのつくり方(セガグループ「中の人」編―企業と個のバランスとは。愛着を醸成する秘策 - 第2章 6人の「中の人」がファンに愛されるワケ(さとなお氏が語る!ファンベース時代のSNS活用のカギ;特別座談会!企業が愛されるために「中の人」が大切にしていること)
自由すぎる公式SNS「中の人」が明かす 企業ファンのつくり方を読んだ感想・レビュー
多様な「具体例」が”即戦力”になる!
入社後いきなりSNSの「中の人」を任され、右も左も分からない状態の自分にとって、「即戦力」となった本。この本には、「専門用語」や「基礎知識」はほぼ掲載されていない。代わりに、SNSの「バズ」が会社の利益に直接繋がった事例が、多様に掲載されている。
表紙に記載の無い企業の「バズ」事例も載っており、とにかく”具体的な”情報が多く得られるため、「自分の企業と似た事例」を選択し参考に出来るという点が良い。また、表題の通り「中の人」の素朴な所感に触れることで、マーケターとして勇気づけられる内容でもあった。


