本の紹介
女性向け商品・サービスの販促やマーケティングを担当しているなら、必読とも言える一冊です。本書では「女性=プリンセス」という発想のもと、女性の購買心理・購買行動には男性とは異なる独自の傾向があると捉え、そこから「7つの大原則」を提示しています。例えば、女性が求めるストーリーは“ヒーローのように戦う”ものではなく、「本来の自分」「輝ける自分」に戻る旅=プリンセス・ストーリーであるという点。
また、女性は「新しい世界で自分らしく生きる」ことに惹かれ、意思決定においては“まず試してみる”という軽やかな行動を取ることも多く、男性のような徹底比較・熟慮型とは異なる心理である、という分析も展開されています。
さらに、コピーやデザイン、顧客とのコミュニケーションの在り方として、「私たち」という横の関係性で語ることや、「安心・自信を得られる未来」を描くことの重要性も丁寧に解説。
実践的なノウハウが豊富で、女性向けマーケティングを行う企画・開発・販促担当の方のみならず、ECサイト運営者、コピーライター、アフィリエイターにもおすすめです。
目次
- 大原則1 女性と男性では、求めている「ストーリー」が違う
- 大原則2 女性と男性では、登場人物の「設定」が違う
- 大原則3 女性と男性では、主人公の「モチベーション」が違う
- 大原則4 女性と男性では、意思決定の「中身」が違う
- 大原則5 女性と男性では、何を「信じる」かが違う
- 大原則6 女性と男性では、「関係性」の築き方が違う
- 大原則7 女性と男性では、「未来」の見せ方が違う
プリンセス・マーケティングを読んだ感想・レビュー
新しい、女性のマーケティングの入り口
この本を読んでまず驚いたのが、女性が商品やサービスに心動かされる瞬間を、まるで物語の登場人物になったように体験する、という考えかたでした。
単なる購買心理ではなく、感情の流れというものを丁寧に描くことによって、実際に文章を書く時にもイメージがわきやすくて、私自身のライティングに直結するヒントが多いように感じました。
ただ、プリンセス像を軸にしたフレームが少し固定的で、全ての女性に当てはまるわけではないと感じる場面もありました。女性向けの表現を磨きたい人にはおすすめできる一冊です。


