ファンダメンタルズ×テクニカル マーケティング Webマーケティングの成果を最大化する83の方法を読んだ感想・レビュー

ファンダメンタルズ×テクニカル マーケティング Webマーケティングの成果を最大化する83の方法を読んだ感想・レビュー 本の感想・レビュー

本の紹介

『ファンダメンタルズ×テクニカル マーケティング ― Webマーケティングの成果を最大化する83の方法』(木下勝寿)は、Webマーケティングで結果を出すために必要な「本質」と「技術」を、誰にでも実践できる形で体系化した実務書です。本書の特徴は、感覚的・属人的になりがちなマーケティングを、“構造(ファンダメンタルズ)”と“運用(テクニカル)”の2軸から徹底的に整理している点にあります。

ファンダメンタルズ編では、まず「顧客は何を求めているのか」「どんな感情で商品を選ぶのか」といった、事業の根幹となる価値設計を深掘りします。どれほど広告を打っても、そもそも商品・サービスの価値構造が弱ければ成果は出ない──この当たり前の事実を、著者は多くの失敗・成功事例をもとに明快に語ります。

一方のテクニカル編では、クリック率・遷移率・購入率といったデータをどう読み解き、どこを改善すると利益に最も効くのかを、83の具体的手法として提示。広告運用、SEO、LP改善、SNS活用など、Web集客に必要なノウハウが過不足なく網羅されており、読みながらそのまま現場に落とし込める構成になっています。

最大のメッセージは「感情とデータ、両方を扱える人だけが成果を最大化できる」ということ。Webマーケティングを体系的に理解したい人から、既に実務に携わっている担当者・経営者まで、幅広い層にとって“成果を出し切るための教科書”となる一冊です。

目次

  • 第0部「ファンダメンタルズマーケティングとテクニカルマーケティングの概要」
  • 第1部「ファンダメンタルズマーケティングの極意」
  • 第2部「テクニカルマーケティングの極意」
  • 第3部「これからのマーケッターとブランド戦略の行方」

ファンダメンタルズ×テクニカル マーケティング Webマーケティングの成果を最大化する83の方法を読んだ感想・レビュー

WEBマーケティングは投資に似ている

いわゆるデータを使って予測するテクニカルマーケティングと、その時々の要因を使って予測するファンダメンタルズマーケティングの両方を活用することで、より需要を先取りして予想することができるというのが、株式投資を行っている人にはしっくりくる内容だと思う。

ただ、それぞれのマーケティング方法を単体で活用するには条件やリスクがあることや、ターゲットをある程度設定した上で、SEO対策もしっかり行うことによってより効果を得られること、そのための実践的な課題についても説明されているので、ざっくりと読んだだけでも使えるネタは沢山あると思う。

ウェブマーケティングの基本を学べる良書

ウェブマーケティングについて基礎(ファンダメンタルズ)と技術(テクニカル)の両面から学べるところがこの本の特徴であり、私が手に取った理由でもありました。読んでみて特に良かったのは、マーケティングの本質である「誰に」「何を」「どう伝えるか」を深く掘り下げ、具体的な事例や施策を83通り紹介しているところです。初心者の私でも理解できる書き方でした。幅広く実践的なことが扱われていて、これからウェブマーケティングを始めたい人に役立ちそうです。

一方で、内容が非常に盛りだくさんなため、一度読んだだけでは理解しきれず何回も読み返す必要があったのはやや難点です。また著者の論調がやや強めで、本当かなと疑いたくなるところもありました。

全体的に読みやすく、戦略重視のマーケティング思考をしっかり学びたい人におすすめします。

実践的な手法が網羅されたマーケの羅針盤

良かったのは、小手先のテクニックだけでなく、「ファンダメンタルズ」として顧客の視点や本質的な戦略が整理されていることでした。その上で、改善点、SEO対策、費用対効果の高い広告運用など、具体的な「打ち手」が83個も羅列されているのが実用的で心強かったです。まるで、Web集客のための「辞書」を手に入れた気分でした。

まずは自社の課題と照らし合わせて優先順位をつけ、一つずつ実践していく必要があると感じています。座学で終わらせず、自分のビジネスに落とし込みたい人には間違いなく価値がある一冊です。