センスは知識からはじまるを読んだ感想・レビュー

センスは知識からはじまるを読んだ感想・レビュー 本の感想・レビュー

本の紹介

『センスは知識からはじまる』(著:水野学)は、“センス”という曖昧な言葉を、誰にでも身に付けられるものとして再定義した一冊です。著者は、天賦の才能ではなく「知識の蓄積」こそがセンスの源泉であると主張し、あらゆる業界・職種において実践的に役立つ考え方を示します。

本書では、「センスとは数値化できない事象の良し悪しを判断し、最適化する能力」であると定義。

そしてその能力を育むために、知識を増やすための3つのステップとして『王道を知る』『流行を知る』『両者の共通項を探す』というアプローチを提示しています。

また、著者はたとえ30代・40代からでも“センスが磨ける”と述べ、年齢や環境に関わらず、知識を蓄えることで視野が広がり、判断の確度が上がることを強調しています。

特にデザインやクリエイティブ領域だけでなく、ビジネスの現場や日常生活にも応用可能な内容で、「曖昧な感性に頼らず、根拠ある選択をしていきたい」と考える方にとって、センスを理論的に捉え直すうえで有益な一冊と言えるでしょう。読後には、自分自身の「感覚的な選択」に対して、自信とロジックを持つきっかけが得られます。

目次

  • 序.センスは生まれついてのものではない
  • 1.センスとは何かを定義する
  • 2.「センスのよさ」が、スキルとして求められている時代
  • 3.「センス」とは「知識」からはじまる
  • 4.「センス」で、仕事を最適化する
  • 5.「センス」を磨き、仕事力を向上させる
  • 終.「センス」はすでに、あなたの中にある

センスは知識からはじまるを読んだ感想・レビュー

センスの呪いを解く希望の一冊

自分にはセンスがないと思い込んでいました。良いと思ってもなぜそう感じるのか言葉にできなくて、ずっともやもやしていたんです。でもこの本を読んで、センスは才能じゃなく、知識の積み重ねなんだと知って心が軽くなりました。

天性のひらめきじゃなくても努力で磨けるとその事実を知った瞬間に長い間かかっていた呪いが解けたような気がしました。感覚的な仕事にコンプレックスを持つ全ての人に希望を与えてくれる一冊です。

感覚的な仕事に苦手意識がある人ほど、きっと勇気をもらえる一冊です。