本の紹介
本書は、「マーケティングとは何か」という問いに対し、入門者でも“会話・説明”できるレベルの理解を目指したビジュアル解説書です。「商品の広告戦略」「どこに売れるかの分析」といった一般的イメージを超えて、マーケティングが「企業とは何か」「商売とは何か」を問う営みであると位置づけています。
全192ページ。図やイラストを多用しており、文字だけでは読みづらい…という方にも手に取りやすい構成です。
内容は、大きく次の4章で構成されています。第1章では「マーケターの視点・キホンのキ」として市場とその登場人物を紹介。第2章で「日々の実践で心がけたい定石」、第3章は国内の有名企業の戦略事例を通して学ぶ実践編、第4章では「時代の変化に適応する最先端マーケティング(ブランド・デジタル)」を扱っています。
特に、本書が重視するポイントは「自分たちが提供できる価値を、相手(顧客)がほしいものとして用意し、両者が納得できるWin-Winの交換を成立させる」こと。マーケティングが単なる売り方・宣伝ではなく、価値の交換の構造を読む営みだと説きます。
初心者の方がマーケティングの“感覚”を掴むには特に適しており、図解で読みやすく、実務経験の浅い方や他分野からマーケティングを学び直したい方におすすめです。一方で、既にマーケティング実践や専門知識が深い方には「基礎の基礎」としての位置付けになるため、さらに深掘りした書籍と併読するのが望ましいでしょう。
本書は、内容を“覚える”というよりも、“説明できるようになる”ことを目的とした良書です。マーケティングの基盤を内製化したいご利用者様にとって、押さえておきたい1冊と言えます。
目次
- 第1章 まずはこれだけ押さえよう!マーケターの視点・キホンのキ(マーケティングの舞台となる市場 その登場人物を紹介!;すべては市場にあり ほか)
- 第2章 日々の実践で心がけたい マーケティングの定石(マーケティングの流れとは;日常にあるマーケティング ほか)
- 第3章 先達に学べ!日本の有名マーケティング戦略7選(マーケティングとは「実践」の学問である;自社の特徴を最大限生かす経営コンセプト ほか)
- 第4章 時代の変化に適応する 最先端のマーケティングを学ぶ(現代マーケティングの2つのキーワード ブランドとデジタル;現代市場では「存在意義」が必要 ほか)
サクッとわかる ビジネス教養シリーズ マーケティングを読んだ感想・レビュー
仕組みや戦略までイメージしやすい
題材がスーパーやコンビニの商品など、とにかく日常的なものばかりだったので非常に親近感の湧く内容で、何故売れるかなどの仕組みまで大変分かりやすかったので、良い意味でマーケティングといった敷居の高さがなくとても読みやすいです。
また、読み進めていくと徐々に戦略的な要素が強くなっていたので、話の流れも非常にスムーズでしたし、全体的にイラストがとても多かったので、やはり初心者の入門編としては大変受け入れやすかったです。


