本の紹介
本書『1からのマーケティング〈第4版〉』は、マーケティングを「売れる製品・サービスを生み出す思考と実践」の観点から、理論だけでなく実際の企業ケースをもとにわかりやすく解説された入門テキストです。
初版以来、多くの社会人・学生に支持されてきた本書の最新版として、章構成が整理され、最新の事例にアップデートされています。
本書はⅠ部「マーケティング発想の経営」、Ⅱ部「マーケティングのマネジメント」、Ⅲ部「関係のマネジメント」という三部構成で、例えば「作った製品を売るのではなく、売れる製品を作る」「顧客理解」「ビジネスモデル」「ブランド構築」「社会責任(CSR/CSV)」など、企業経営でも必須になったテーマを網羅しています。
また、具体例として、タニタ・マツダ・ネスレ日本・キリンといった身近な企業のケースが取り上げられ、理論と現場の橋渡しがなされている点も特長です。
マーケティング理論を「数字や理屈」だけでなく、「実践的にどう活かすか」まで理解したい方、これから自社/サービスの価値を高めていきたいと考えているビジネスパーソン・マーケター・起業家には特におすすめです。一方で基礎から広く扱うため、すでにマーケティングを深く学んでいる方には少し物足りない場合もあります。とは言え、学び直しや社内研修のテキストとしても十分に活用できる堅実な一冊です。
目次
- 第1章 マーケティング発想の経営
- 第2章 マーケティング論の成り立ち
- 第3章 マーケティングの基本概念
- 第4章 製品のマネジメント
- 第5章 価格のマネジメント
- 第6章 広告のマネジメント
- 第7章 チャネルのマネジメント
- 第8章 サプライチェーンのマネジメント
- 第9章 営業のマネジメント
- 第10章 顧客関係のマネジメント
- 第11章 ビジネスモデルのマネジメント
- 第12章 顧客理解のマネジメント
- 第13章 ブランド構築のマネジメント
- 第14章 ブランド組織のマネジメント
- 第15章 社会責任のマネジメント
1からのマーケティングを読んだ感想・レビュー
「理論+身近な例」でマーケティングを学ぶ
「テクニックよりも思考法を学びたい人」にぴったりの本です。難しい専門用語が多いマーケティングを、生活や身近な商品例で説明しており、初心者の自分でもスッと頭に入ります。特に「売れる仕組みを作る」という本質的な考え方が丁寧に解説されていて、単なるノウハウ本ではありません。
正直、どのページにも新たな発見があり、読むたびに「なるほど」と思わされます。マーケティングの知識がほぼゼロの私でもとても分かりやすく、読んだ後は、自分の身の回りのものをマーケティング目線で見るようになり、世界の見え方が少し変わった気がします。数字や分析よりも、考え方の基礎を学びたい初心者にとって、まさに最初の一冊にふさわしい本だと思います。


